2016年6月21日火曜日

特別支援学級・特別支援学校から考えること




先々週、県立会津養護学校の授業公開期間があっため見学をしてきました。あわせて、市内の小学校、中学校の特別支援学級の見学もさせてもらいました。
小、中学校特別支援学級の見学は社会福祉士でもありスクールソーシャルワーカーをされている方々にお願いをして、実現することができました。 


私自身、障害のある子どもさんを担当していることもあり、
就学前、小学校、中学校、高校とそれぞの進路を考えるときに、支援者の一人として、自分の目で見て、感じておくことは必要だと思っていました。

それぞれの学級、学校では、子どもの特性に合わせた学習の環境や生活訓練だったり仕事の練習などがありました。
教育の分野と福祉の分野は、つながらなくちゃいけないんだなと思いました。今まで、お互いに歩み寄ることは少なかったのではないでしょうか。
学校というと、敷居が高いというイメージもあり、近寄りがたかった・・・。
でも今回、特別支援学級の先生、校長先生とお話しさせていただく機会があり、
福祉分野からも出向くことが必要なんだと感じたところでもあります。
(先生方からも福祉分野に歩み寄ってほしい面もありますが)
そして、教育、児童福祉や生活困窮にもつながります。
今行っている障害分野だけではなく、広い視野をもつことも大切さも同時に感じました。 

本人が勉強しやすい環境という意味では特別支援学級、特別支援学校はありなのかもしれませんが、少しひねくれた見方かもしれませんが、そもそも入学の前から学習の場を別にするというところでは、幼い時から障害のある子どもは「別の場所」で学習するという「隔離」、「差別」、「排除」のはじまりと考えることも出来るかもしれないと思いました。
このことは、特別支援学級、特別支援学校を批判するつもりではありません。
最初から障害のある子もない子も一緒に学ぶことが前提で、障害の特性によって、教科によって、その子が学習しやすい環境で方法で学ぶ、それを選択できるということでは違うと感じたところです。これがインクルーシブ教育なのでしょう。

学習という面だけではなく、地域社会との交流という面でも、気になることがあります。
その子どもの住んでいる学区に特別支援学級や特別支援学校があることは少ないので、障害のある子どもは学区外に通うことになります。
その子どもは地域の同世代の関係性から切り離され、地域社会に参加する機会を失ってしまう、わが子の存在がなくなってしまう、「○○くんのお母さん」って言われなくなった・・・。そういった声も聞きます。

通常学級や通常学校に通う子ども達は障害のある子と交流する機会がなくなり、障害のある子も存在することを知らないままに、大人になっていくでしょう。
いろいろなことを考える機会になった、特別支援学級、特別支援学校の見学でした。